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フルデジタルスピーカー、法大発ベンチャーが開発

フルデジタルスピーカー、法大発ベンチャーが開発

記事に書いてあるトライジェンスセミコンダクター社の web に解説があったんだけど… すごく怪しい.

好意的に読めば

アクチュエータを使って,PCM 値通りの位置に振動板をカチッと位置決めするようなスピーカ

なのかもしれないけど,穿った読み方をすれば

従来のディジタル入力 - D 級アンプ構成のブロック図の PWM 制御部分をスピーカの箱の中に収めただけ

じゃねーのか,とも見える. スピーカ自身の説明が無く,概念しか述べていないのでよーわからんのだけど.

原理はわけわからんので置いておくにしても,その効能書きが

  1. 指向性
  2. 省スペース
  3. 省エネルギー

とある. が,これがとても怪しい.

指向性

複数のスピーカを配置し,各スピーカを位相制御してやって指向性を出す,ということなのだろうけど,これは従来からある技術である.

省スペース

スピーカの口径を小さくできる,ということらしいけど,これも疑問. 従来のスピーカでは,単純に振動板を小さくすると空気をうまく揺さぶることができないので,どうしてもか細い音になってしまう. 振動板の揺らし方を変えたからと言って,ここらへんの物理法則が変わるとは思えない.

省エネルギー

単に「電源電圧を低くできる」から省エネルギーということらしい.

が,中学校で習った通り,

電力 = 電圧 x 電流

なので,電源電圧が低くても電流が大きくては省エネルギーにはならない.

見てきたのだけど,この資料だけだと怪しさ爆発である. よからぬことを企んでいるようにしか見えない.

ただ,「従来のダイナミックスピーカ」というのも結構アバウトというか,理屈上おかしなところもあるわけで.

例えば,高校の物理で習うことだが,磁界中にある電流が流れている電線に生じる力は,磁界が一定だとすると電流に比例し,電圧には比例しない. 振動板がフックの法則に従っているとすると,振動板は力に比例した変位をすることになる. が,世の中のほとんどのオーディオアンプは電圧源であり,電流源ではない. つまり,スピーカの駆動方法としては原理的に間違っているわけである.

こんなあたりはオレも昔から思ってはいた. pdf の効能書きはホラかもしれんが,こういうええ加減に動いていたところを見直すことで音質面で画期的なモノを作れる可能性はあるわけで. そういうところは期待できるのかもしれない.


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Last-modified: 2008-06-19 (木) 04:12:04 (4235d)