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オーディオデバイスによる PSK 通信 その2

遅延検波

前回,「受信機側の発振器を搬送波に位相を含めて合わせる」とか書いたけど,実はこれ,結構めんどくさい.

というわけで,プログラムでは遅延検波という方式を採用している.

ブロック図で書くとこんな感じ.

変調波 --+-------乗算器 --> 復調波
        |         ^
        |         |
         -- 遅延 --

現在の変調波を1符号分の遅延をかけた変調波と掛け算してやると復調できる,というもの.

delay_detect.png

同期検波での「受信側で再生した搬送波」の代わりに遅延させた変調波を掛け算していることになる.

この場合,復調出力に現れる波形は

前の符号と現在の符号が同じ場合
+1
前の符号と現在の符号が異なる場合
-1

となり,信号波がそのまま現れるわけではない.

「そんなの,ロジックで補正してやりゃいいじゃないか」と思うかもしれないが

一番最初の符号は何か

ということがわかっていないと,補正することもできない.

まぁ,

いちばん最初にダミーの「0」を送る

というような取り決めをしておけば解決する話ではあるのだけれど.

変調方法の変更

この問題の安易な解決策としては

送り側の符号化方法を遅延検波に合わせる

という方法がある.

つまり

  • 1 を送りたいときは前の信号と同位相の信号を送る
  • 0 を送りたいときは前の信号と逆位相の信号を送る

とすれば,遅延検波の受信側とつじつまが合う.

遅延検波の利点と欠点

遅延検波を用いることで,受信側で搬送波の再生が不要になる,これは大きな利点ではある.

が,欠点も存在する. 最大の欠点は

雑音耐性が劣化する

ということである.

まとめ

音声波形による PSK データ通信プログラムを書いてみた. 遅延検波を用いることでかなり少ないコード量で実装でき,FSK なんかよりもシンプルにかつ計算量も少ないのではないかと思う.


添付ファイル: filedelay_detect.png 589件 [詳細]

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Last-modified: 2011-09-22 (木) 17:03:29 (3042d)