ソース接地 FET 増幅回路

せっかくなので増幅回路も実験してみます.

回路

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ゼロバイアスのソース接地増幅回路です. ソース抵抗も取っ払って電流帰還も無しです.

ソース抵抗もバイアス回路も無いということは,入力信号がそのままゲート 〜 ソース間電圧 (Vgs) になります. 入力信号が正に振れると,Vgs も正になってしまいますが,ゲート 〜 チャネル間の PN 接合が導通しない領域ならば問題はありません. つまり,入力信号が GND 電位を中心に 〜 0.6 V ぐらいの振幅の領域で使えることになります.

FET
2SK2880
RL
1 kΩ
入力信号の振幅
0.1 V

この回路の増幅率 A は

A = gm・RL

となります.

gm は相互コンダクタンスで,真空管のそれと意味は同じです. 単位の次元は違いますが,バイポーラトランジスタでの hfe みたいなものです. FET のデータシートには yfs 「順伝達アドミタンス」という名前で書いてあることが多いようです.

データシートを見ると,先頭には「|yfs|が大きい |yfs| = 3mS」とあります.

この代表値を使って計算すると,この回路の電圧増幅率は

A = gm・RL = 3e-3 x 1e3 = 3

となります.

静特性

SG の出力を切って,RL 両端の電圧 Vrl をディジタルテスタで測定したところ,2.89 V となりました. ドレイン電流は I = V/R = 2.89 mA ということになります.

データシートの「順伝達アドミタンス−ドレイン電流特性」のグラフを見ると,このときの順伝達アドミタンスはだいたい 3 mS です.

順伝達アドミタンスが代表値と同じということは,増幅率も上の計算どおりにいくのかな?

周波数特性

IMG_20160504_184340.jpg

例によって,SG をスイープモードにして,周波数特性を見てみました.

開始周波数
0 Hz
終了周波数
999 kHz
スイープ時間
9.99 秒

でスイープしています.

「ちょっと高域で落ちてるかな?」という気もしますが,1 MHz 近辺でもボチボチ動作していることがわかります. まぁ,1 MHz あたりでは SG の波形もかなり怪しいので,この環境で取れるデータはここらが精一杯です.

増幅率

f = 40 kHz では

入力電圧
260 mVpp
出力電圧
688 mVpp

でした.

電圧増幅率は

A = Vout / Vin = 688 / 260 = 2.65

となります.

設計値の 3 には足りないですが,まぁ,こんなものかな,と.


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Last-modified: 2016-05-12 (木) 23:13:21 (1661d)