* 相互相関とディジタルフィルタ [#z0ff671b] 相互相関について,少し突っ込んだ内容を. 緊急地震速報音の検出に使った相互相関ですが,処理を図に表すとこのようになります. →+→+→+→+→+→+→+→+→+→ 相関値 ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ち│ゃ│ら│〜│ん│ち│ゃ│ら│〜│ん│ 見つけたい信号 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ × × × × × × × × × × │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ 見つけたい信号が埋もれている信号 │●│□│▲│○│■│△│●│□│▲│○│←●□▲○■△… └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ ↓ 捨てる なんとこれは[[トランスバーサルフィルター>http://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/yobology/transversal_filter/transversal_filter.htm]]という,ディジタルフィルタと同じ処理になっています. そこで,相互相関処理をトランスバーサルフィルタとして見てみると >「ちゃら〜んちゃら〜ん」をフーリエ変換したのと同じ周波数特性を持つフィルタ と見ることができます. 実際,相関値を音声として再生してみると - 普段は入力音声が小さくなってもぞもぞとした音が出力 - チャイムが鳴り始めると徐々に大きな音が出力される という風に聴こえます. こういう,紙の上の理屈を音声として体験するというのも面白いものです. お試しあれ.