* 自炊 本の裁断 [#scfca53d]
自炊と言っても,書籍をスキャンするやつね.
今回は本を裁断する話.
** 裁断機 [#c89e1843]
まずは裁断機について.
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オイラが入手した裁断機はこれ→
回転する刃をレールの上で前後にスライドさせてカットするタイプ.
一度に裁断できる枚数は少ないのだけれど,割と精度良くカットできるらしいです.
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#af_amazon(B007VIWVSS,right)
こんなゴツい裁断機を使ってる人も多いそうです.→
上から刃が降りてきてカットするタイプです.
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** 手順 [#x29dcd00]
+ ハードカバーの場合は,カッターで本文部分を表紙から分離する
+ カッターで本を数十ページぐらいに小分けする
~ 上の「ゴツい裁断機」の場合は不要
+ 裁断機で背の接着部を切り取る
+ ページのくっつきが無いか確認
** カッターで小分けにする [#of727b3e]
回転刃タイプの裁断機の場合,そのままでは本を裁断機にセットできないので,カッターで本を小分けにします.
手順は,
+ 切り分ける箇所を開いて
+ カッターの刃を開いた部分に差し込んで
+ 切る
です.
刃先がページの部分ではなく,接着剤や背の部分に当たるように刃を滑らせます.
もし,ページの部分が切れてしまったとしても裁断の段階で切り落される場所なので,あまり気にする必要はありません.
また,本を開いた状態では接着剤には引っ張る力が働いているので,カッターの刃を軽く滑らせただけでも切り込みが入っていきます.
強い力で切る必要はありません.
*** 機材 [#ea345f11]
ここで必要になる機材は
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カッター
刃の大きいゴツいものではなく,普通の文具用のもので問題ありません.
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#af_amazon(B0029M485A,right)
カッティングマット
カッターを使うときに,机や床を傷つけないように下に敷いておきます.
もちろん,古新聞・古雑誌・電話帳なんかを使っても ok です.
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*** 本の開き方 [#xd615d48]
本を開くときは,背がなるべく変形しない程度に開くようにしたほうが良いです.
でないと,切り分けた後も変形したままになって,裁断の精度に影響が出ます.
オイラの場合は
- 左手と右足で本を開いて
- 右手でカッターを握って
作業してます.
手が3本ほしくなってしまいます.
*** 切り分ける単位 [#hf26b233]
オイラの場合は
> ページ番号で切りがいいところ
で切り分けるようにしています.
文庫本だと 60 ページ(30枚)ぐらい,コミックだと紙が厚いので 40 ページ(20枚)ぐらいかなぁ.
表紙も一緒に切り落すので,枚数は余裕を持っておいた方がよいです.
また,本によっては本文の前に「i, ii, iii, ...」のように別のページ番号が振られているものもあります.
切りのいいページ番号で切り分けておくと,後の作業で便利です.
** 裁断 [#b1d96b90]
本の背の部分を裁断機で切り落とします.
*** どのぐらい裁断するか [#z41bf3c9]
当然ながら,切り落とした背の部分に書いてあるものはスキャンできません.
小説などの文字主体の本の場合,背から本文までの余白に余裕があるので,あまり悩む必要はありません.
が,コミックの場合,背のぎりぎりの部分まで絵が入っていたりします.
ノンフィクション本などでも,見開きの図版が背のギリギリまで入っていることがあります.
切り落す部分をギリギリまで細くしたいところですが,そうすると,接着材を全部切り落すことができません.
かと言って太く切り落すと,その分だけ絵が欠けてしまいます.
色々妥協が必要になる場面です.
*** 「小分け」単位をキープ [#x313c1b8]
裁断後の紙は一緒にまとめるのではなくて,互い違いに重ねるなどして,小分けの単位をキープしておきます.
後の工程で役に立ちます.
** ページのくっつきが無いかの確認 [#u1e57f6f]
最後に,ページのくっつきがないかの確認をします.
背の部分を余裕を持って切り落としたつもりでも,接着材がまだ残っていることもあります.
裁断機によっては,切り落とした部分で紙がえぐれてくっついてしまうこともあります.
ScanSnap の場合,紙送りのローラーがかなり強力で,くっついたままの紙をスキャンしようとするとほぼ確実に巻き込んでしまいます.
巻き込んだ紙はクシャクシャになって,ちぎれてしまうこともあります.
というわけで
> ページが1枚1枚きれいに分かれているか
の確認は必ずやりましょう.
*** 機材 [#j5450026]
細かい作業になります.
若い人はいいのでしょうが,トシを取ると指先が乾燥するので苦労することになります.
とは言っても,指先の乾燥をカバーする文房具はそれなりにあります.
というわけで,以下の文房具は「全部が必要」というわけではなく「人によっては必要」という程度のものです.
また,全部が必要なわけでもありません.
色々試して自分に合うものを探すといいと思います.
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指先を湿らすスポンジ.
濡らしすぎると紙が湿ってしまうので,加減が難しいかもしれません.
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指サック.
確かにグリップは良くなるのですが,指先の感触が少なくなるので,一長一短かもしれません.
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滑り止め.
指先に塗るとグリップが良くなるようです.
まだ試していません.
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*** 確認方法 [#ma77c846]
確実なのは,1枚1枚めくっていく方法です.
このとき,先の工程の小分けの単位が残っていると,紙の枚数を数え,枚数が合ってることでも紙がくっついていないことが確認できます.
あとは,お札を数える要領で紙をくねらせて,断面をめくる方法もあります.
オイラはこの方法を使っています.
このとき
- 裁断側で数える
- 角だけをめくって数えるようにするのではなく,裁断側の辺を全部めくって数える
とよいです.
*** くっついていた場合 [#fdd5b65f]
くっついている紙が見つかった場合に.
接着剤でのくっつきが細い場合は,手で紙を引っ張ってはがしても問題ありません.
ただ,紙の端が丸まってしまいますが.
くっつき部が太くて手で引っ張るとマズそうな場合は,カッターの刃を紙の間に入れ,スライドさせてくっつき部分を切ります.